【2023.1月更新】元本確定が明らかor明らかでない/根抵当権の元本確定事由まとめ

元本確定が明らかor明らかでない元本確定登記

根抵当権の元本が、確定していることが、明らかか否かは、非常に重要な論点です。
そこで、今回の記事では、

根抵当権の元本確定事由について、
01 登記記録上 元本確定が明らか
02 登記記録上 元本確定が明らかではない
03 根抵当権者が、単独申請できる元本確定事由

根抵当権の元本が確定前・後でできる登記について、
04 元本確定前or確定後にできる登記
 a.極度額変更の利害関係人
05 早見表スクショ用
・・・についてをまとめています。

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01 登記記録上 元本確定が明らかな「元本確定事由」

登記記録を見れば元本確定が明らかなので、元本確定登記は入れなくてもよい「根抵当権の元本確定事由」についてをまとめた表が次のようになります。

登記された「元本確定期日」の到来
「根抵当権自身」が競売,担保不動産収益執行の申立て,滞納処分による差押え
相続開始時から「6ヶ月以内」に『指定根抵当権者』or『指定債務者』の「合意の登記」がなされていない場合
自然人である「設定者」に「破産手続が開始」された場合
「第三者」による「担保不動産収益執行」は、元本確定事由ではありません。

02 登記記録上 元本確定が明らかではない「元本確定事由」

登記記録からは元本が確定したかどうかが判明しない「根抵当権の元本確定事由」について、まとめた表が次のとおりです。
(元本確定が明らかでなければ、元本確定登記を入れなければならないということになります。)

元本確定が明らかでない「根抵当権の元本確定事由」です。

「根抵当権者」自身による「物上代位」による「差押え」※1
「設定者」からの「元本確定請求」
「根抵当権者」による「元本確定請求」
「根抵当権以外の第三者」による競売or滞納処分による差押えがされ、「根抵当権者」がこれを知った時から2週間経過
「設定者ではない債務者の破産」及び「法人設定者の破産」※2
「共同根抵当権」が設定されている場合における、一方の不動産において「根抵当権の元本が確定」した場合の他方の不動産 ※3
「第三者」による「担保不動産収益執行」は元本確定事由ではありません。
 
※1 「根抵当権者」自身がやったとしても、『物上代位による差押え』は ” 債権差押え ” なので、登記記録には出てこない。
                 ▼
      なので、元本確定登記を入れなければなりません。
※2 
●「設定者でない債務者」は「不動産の所有権者ではない債務者」なので、その債務者の破産は不動産登記記録には出てこない。
●「法人」の破産は、商業登記に出てくるので、不動産登記記録には出てこない。
                 ▼
      なので、元本確定登記を入れなければなりません。
※3
甲土地と乙土地に共同根抵当権が設定されている場合に、甲土地のみが元本確定すれば乙土地についても元本は確定する。
この場合に、たとえ甲土地については元本確定が明らかであっても、乙土地については「登記記録上」明らかではない。
                 ▼
      なので、乙土地は元本確定登記を入れなければなりません。

03 根抵当権者が、単独申請できる元本確定事由

設定者ではない債務者の破産-根抵当権者が単独で元本確定登記申請可

根抵当権者が、単独で「元本確定登記」を申請できる場合をまとめた表です。

次の表の「3~5」は、上記の表に対応しています。

「根抵当権者」による「元本確定請求」

【登記原因証明情報】配達証明付き内容証明郵便
「根抵当権以外の第三者」による競売or滞納処分による差押えがされ、「根抵当権者」がこれを知った時から2週間経過

【登記原因証明情報】
催告又は国税徴収法55条の規定による通知を受けたことを証する書面
「設定者ではない債務者の破産」及び「法人設定者の破産」

【登記原因証明情報】破産手続開始決定があったことを証する書面 官報
上記3,4,5の場合、根抵当権者が単独で元本確定登記を入れることができるんですが、ただし、4,5の場合は、「根抵当権」or「根抵当権を目的とする権利」の取得の登記と共に申請する場合に限り認められます。

※元本確定の効果が覆滅していないことを明らかにするためです。

04 元本確定前or確定後にできる登記

【元本確定前にのみできる登記】

根抵当権の全部譲渡
根抵当権の一部譲渡
根抵当権の分割譲渡
共有者の権利の全部譲渡
・共同根抵当権追加設定
・「債務者」or「債権の範囲」の変更
・「優先の定め」は「元本確定前に合意」していれば、「元本確定後」の申請もOK

 

【元本確定後にできるようになる登記】

・被担保債権の「債権譲渡」や「代位弁済」による「根抵当権移転」
・「極度額減額請求」による「極度額の変更登記」
・根抵当権消滅請求による抹消登記
・根抵当権(元本確定後)の順位譲渡
根抵当権(元本確定後)の順位放棄
根抵当権(元本確定後)のみの譲渡
・根抵当権(元本確定後)のみの放棄

 

【元本確定の前後を問わずできる登記】

・極度額の変更
・転抵当
・順位変更

 

a.極度額変更の利害関係人

根抵当権の「極度額の変更」により、増額する場合 or 減額する場合 とで利害関係人が違ってきます。
その極度額変更の利害関係人をまとめた表が次のとおりです。

極度額の増額変更極度額の減額変更
同順位・後順位の担保権者当該根抵当権から転抵当を受けた者
当該根抵当権から順位譲渡等を受けた者
後順位所有権の仮登記権利者当該根抵当権の差押債権者・仮差押債権者
後順位所有権の差押債権者・仮差押債権者当該根抵当権の「移転請求権」の仮登記権利者
当該根抵当権に順位譲渡等をしている先順位担保権者 

 

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05 早見表スクショ用

上記の『元本確定が明らかのまとめた表』と『元本確定が明らかでないのまとめた表』の、スクショ用画像を作成しました。
スマホで気軽に暗記ツールとして、ご活用ください。

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