司法書士試験の概要

司法書士一次試験の内容

試験当日のスケジュール

午前の部
9:30~11:30
(2時間)

【択一式】

・憲法             3問
・民法            20問
・刑法             3問
・会社法            9問

 

問1~問3
問4~問23
問24~問26
問27~問35

計35問
(105点)
午後の部
13:00~16:00

(3時間)

【択一式】

・民事訴訟法       5問
・民事保全法       1問
・民事執行法       1問
・司法書士法       1問
・供託法         3問
・不動産登記法 16問
・商業登記法   8問

 

問1~問5
問6
問7
問8
問9~問11
問12~問27
問28~問35

計35問
(105点)
【記述式】・不動産登記法 1問 問36 計2問
(70点)
【記述式】・商業登記法  1問 問37

概括

午前の部
9:30~11:30
択一式 35問 2時間
午後の部
13:00~16:00
択一式 35問 3時間
記述式 (不動産登記法) 1問
記述式 (商業登記法)   1問

司法書士試験合格までのながれ

①「午前の部/択一式」基準点をクリアー
       ▼
②「午後の部/択一式」基準点をクリアー
       ▼
③「午後の部/記述式」基準点をクリアー
       ▼
④「総合点」が合格点をクリアー ←司法書士一次(筆記)試験合格
       ▼
⑤司法書士二次(口述)試験クリアー ←司法書士試験合格

※仮に、「午前の部/択一」と「午後の部/択一」の『基準点』をクリアしなければ
 足切りとなり、「午後の部/記述式」の採点はされません。

例年の基準点・合格点・出願者数・合格率等の推移

基準点・基準点合計・合格点の推移

  午前/択一
(35問105点)
午後/択一
(35問105点)
午後/書式
(2問70点)
基準点
合 計
合格点
(280点)
R 2 25問
(75点) 
24問
(72点)
32.0点  179.0点   205.5点
H31 25問
(75点)
22問
(66点)
32・5点 173・5点 197・0点
H30 26問
(78点)
24問
(72点)
37.0点   187.0点  212.5点
H29 25問
(75点)
24問
(72点)
34.0点 181.0点
207.0点
H28 25問
(75点)
24問
(72点)
30.5点 177.5点 200.5点
H27 30問
(90点)
24問
(72点)
36.5点 198.5点 218.0点
H26 26問
(78点) 
24問
(72点) 
37.5点 187.5点 207.0点
H25 28問
(84点)
27問
(81点) 
39.0点  204.0点 221.5点 
H24 28問
(84点)
26問
(78点) 
38.0点  200.0点  215.0点 
H23 26問
(78点) 
24問
(72点) 
39.5点  189.5点  207.5点
H22 27問
(81点) 
25問
(75点) 
37.5点  193.5点  212.5点 

出願者数・合格者数・合格率の推移

  出願者数
(名)
出願者数
前年との増減
合格者数
(名)
合格率

令和 2年 14,431 ー2,380 593 4.1%
平成31年 16,811 ー857 601 3.6%
平成30年 17,668 ー1,163 621 3.5%
平成29年 18,831 ー1,529 629 3.3%
平成28年 20,360 ー1,394 660 3.2%
平成27年 21,754 ー2,784 707 3.2%
平成26年 24,538 ー2,862 759 3.1%
平成25年 27,400 ー1,979 796 2.9%
平成24年 29,379 ー1,849 838 2.9%

1年間のスケジュール

・司法書士試験 : 年に1回

■4月中旬~5月下旬 各法務局にて、受験申込用紙の交付 

   ↓

■5月中旬~5月下旬 受験希望地の法務局・地方法務局にて、受験申込受付
⇒出願方法 : 受験希望地の法務局・地方法務局に、郵送または持参
⇒受験料 : 8,000円(収入印紙を願書に貼る)

   ↓

■7月第1日曜日 司法書士試験(筆記試験)本試験

   ↓

■8月初旬 筆記試験/「択一式」のみの『正解答』『択一式基準点』発表

   ↓

■9月下旬~10月上旬 筆記試験合格発表
⇒受験地の法務局・地方法務局に受験番号が掲示
⇒法務省のホームページに合格者の受験番号が掲載
⇒合格者本人に筆記試験合格通知書(口述試験受験通知書)が郵送

   ↓

■10月下旬 司法書士 口述試験(二次試験)

 

試験形式 【 口述式 】
各自、指定された時間に1人ずつ2人の試験官に
口述で回答を求められます
試験科目 ・不動産登記法
・商業登記法
・司法書士法
・司法書士の業務を行うに必要な一般常識
所要時間 1人あたり15分程度

 

※よほどのことがない限り、口述試験(二次試験)で落とされることはないそうですので、
 実質的には、筆記試験(一次試験)さえ合格すれば、ほぼ司法書士試験合格
 と考えていいようです。

※仮に、「筆記試験」には合格し、「口述試験」で不合格だったとしても、
 翌年の「筆記試験」は免除になります。
   ↓

■11月上旬 最終合格発表
⇒筆記試験の管轄法務局・地方法務局に掲示
⇒法務省のホームページに合格者の受験番号が掲載
⇒合格者の名前が官報に公示。 司法書士試験合格者証が交付

記述式について(不動産登記法・商業登記法)

司法書士試験では「択一式」と「記述式」があります。
このうちの「記述式(書式とも呼ばれています)」は、
“ボールペンや万年筆の手書き”で解答します。
科目は『不動産登記法』と『商業登記法』です。

「択一式試験」と「記述式試験」の違いは大まかには、次のとおりです。

択一式試験

司法書士業務を遂行するための「実体法」「手続法」
についての
『法的知識』の有無を問われる。

具体的には、ほとんどの問は5肢択一問題
マークシート方式。

記述式試験

それら『法的知識』を使って、実際に法的問題を
解決することができるか否かの『法的スキル』
の有無を問われる。

具体的には、依頼人からの依頼内容や登記記録
その他の書面を見て、読み解き
『法的知識』を
使って申請すべき「登記申請書」を作成する。

さらには、不動産登記・商業登記各々約1時間以内に
「登記申請書」を
書き上げ、法的問題を解決できな
ければならない。

つまり、「総合問題」&「応用問題」としての位置づけの
いわば「実技試験」。

不動産登記法/記述式の概要

◆問題文の設定としては、例えば「司法書士の法務花子さん」が登場し、
 そこへ”「依頼人」が「必要書類」を持ってきて不動産登記に関する
登記申請の代理を依頼する”
というような設定になっています。

【ストーリー上登場する「依頼人」が持参する『必要書類』】
①現在の不動産の登記記録
②「各種契約書」「住民票」「戸籍謄本」「審判書」「領収書」「配達証明書」
など、
登記の現場で実際に扱われている書面(いわゆる別紙)

◆上記の『必要書類』の内容だけでは明らかにならない部分については、
 登場する「司法書士」が「依頼人」から『聴取した記録(事実関係)』が
 示されます。

③「依頼人」から聴取した記録である「事実関係」

これらの①~③の書類を検討し、「不動産の登記記録」を最新のものに書き換える
ための「申請書」を、ストーリー上登場する「司法書士」に成り代わり、
作成していきます。
そして、その「作成すべき申請書」を「解答用紙」に書くという構成です。

また、ストーリー上登場する「依頼人」への「アドバイスやその理由」を解答したり
「別パターンの依頼」が示され、「その申請ができるかできないか」を
「その理由と共に解答せよ」というような問題文もあります。

◆不動産登記法/記述式で、かなり重要な部分とされているのが、
 申請の順序です。

例1

問題文の指示で「登録免許税が最も安い方法で申請しなさい」
という指示があったとします。

そして登記申請の順番によっては登録免許税が
変わってくるケースがあります。

そんなときに登録免許税が高くなる順番で申請書を解答して
しまうと、たとえ申請の内容自体はあっていたとしても
順番が違っていれば、誤解答となります。

例2

問題文に示されていることから「所有権移転登記」を
申請しなければならないと判断できたとします。

それとは別にその登記名義人の「住民票の写し」が添付されていて、
「登記記録の住所」と違っていたとします。

ならば、その「所有権移転登記」の原因が「相続」なのか「売買」
なのかによって「登記名義人の住所変更登記」を申請するか否か
の判断も併せてしなければなりません。

仮にその判断を誤ると、解答欄の枠ズレをおこしてしまいますので
1番目の申請と2番目の申請を申請内容と共に、正しい順番で正しい
登記申請を解答しなければなりません。

例3

「問1は甲土地についての申請すべきことを解答しなさい。
「問2は乙土地についての申請で、1番目と3番目に申請すべきことを解答しなさい」
「AとBから依頼を受けた」

・・・というように、問題文の指示に従った解答をしなければなりません。
例えば、AとBからしか依頼を受けていないのにもかかわらず、
他の申請も書いてしまうと枠ズレをおこすことになってしまいます。

このように、問題文の指示に従った申請のみを解答しなければなりません。

例えば、

第1欄-①A申請 ②B申請 ③C申請 ④登記不要
第2欄-①D申請 ②E申請 ③F申請 ④登記不要
第3欄-①G申請 ②理由
・・・というのが正解答だとすれば、この通りの順番・内容の
申請書を解答しなければなりません。

商業登記法/記述式の概要

◆問題文の設定としては、ストーリー上登場する「とある会社の代表者」が
「司法書士」のところへ
「必要書類」を持ってきて商業登記に関する
「書類作成」など登記申請の代理を依頼する”
というような設定になっています。

【ストーリー上登場する「とある会社の代表者」が持参する『必要書類』】
①現在登記されている会社の登記記録
②「株主総会議事録」「取締役会議事録」「種類株主総会議事録」
「定款の一部抜粋」「株主リスト」など

◆上記の『必要書類』の内容だけでは明らかにならない部分については、
 登場する「司法書士」が「会社代表者」から『聴取した記録(事実関係)』が
 示されます。

③「会社代表者」から聴取した記録である「事実関係」

これらの①~③の書類を検討し、「会社の登記記録」を会社の決定にしたがって
最新のものに書き換えるための「申請書」を、ストーリー上登場する「司法書士」に
成り代わり、作成していきます。
そして、その「作成すべき申請書」を「解答用紙」に書くという構成です。

また、「必要書類」の中には、例えば「決議要件」をクリアーしていない等の
適法でないものも含まれている場合もあるので、それを選別して除外する作業
も必要となります。

◇       ◇       ◇       ◇       ◇      

このように、「記述式」とは「長文」を読み解き、「必要書類」からどのような
登記申請が必要なのか?の判断を、”いかに速く・正確”に解答できるかを試される
もので、
「実務的」な「即戦力」が要求される試験といえると思います。