司法書士一次試験の内容
試験当日のスケジュール
※司法書士試験じたいは、午前の部が09:30からスタートしますが、09:00には、受験番号で指定された席についてなければなりませんので、注意が必要です。
午前の部 09:30~11:30 | 【択一式】 ・憲法 3問 | 計35問 (105点) |
午後の部 13:00~16:00 | 【択一式】 ・民事訴訟法 5問 | 計35問 (105点) |
【記述式】・不動産登記法 1問 問36 | 計2問 (70点) | |
【記述式】・商業登記法 1問 問37 |
概括
午前の部 (9:30~11:30) | 択一式 35問 | 2時間 |
午後の部 (13:00~16:00) | 択一式 35問 | 3時間 |
記述式 (不動産登記法) 1問 | ||
記述式 (商業登記法) 1問 |
司法書士試験合格までのながれ
例年の基準点・合格点・出願者数・合格率等の推移
基準点・基準点合計・合格点の推移
午前/択一 (35問105点) | 午後/択一 (35問105点) | 午後/記述式 (2問70点) | 基準点 合 計 | 合格点 (280点) | |
R4 | 27問 (81点) | 25問 (75点) | 35.0点 | 191.0点 | 216.5点 |
R3 | 27問 (81点) | 22問 (66点) | 34.0点 | 181.0点 | 208.5点 |
R2 | 25問 (75点) | 24問 (72点) | 32.0点 | 179.0点 | 205.5点 |
H31 | 25問 (75点) | 22問 (66点) | 32.5点 | 173.5点 | 197.0点 |
H30 | 26問 (78点) | 24問 (72点) | 37.0点 | 187.0点 | 212.5点 |
H29 | 25問 (75点) | 24問 (72点) | 34.0点 | 181.0点 | 207.0点 |
H28 | 25問 (75点) | 24問 (72点) | 30.5点 | 177.5点 | 200.5点 |
H27 | 30問 (90点) | 24問 (72点) | 36.5点 | 198.5点 | 218.0点 |
出願者数・受験者数・合格者数・合格率の推移
年度 | 出願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
令和4年(2022) | 15,693人 | 12,727人 | 660人 | 5.0% |
令和3年(2021) | 14,988人 | 11,925人 | 613人 | 4.0% |
令和2年(2020) | 14,431人 | 11,494人 | 595人 | 4.1% |
平成31年(2019) | 16,811人 | 13,683人 | 601人 | 3.6% |
平成30年(2018) | 17,668人 | 14,387人 | 621人 | 3.5% |
平成29年(2018) | 18,831人 | 15,440人 | 629人 | 3.3% |
平成28年(2017) | 20,360人 | 16,725人 | 660人 | 3.2% |
平成27年(2016) | 21,754人 | 17,920人 | 707人 | 3.2% |
1年間のスケジュール
⇒出願方法 : 受験希望地の法務局・地方法務局に、郵送または持参
⇒受験料 : 8,000円(収入印紙を願書に貼る)
⇒受験地の法務局・地方法務局に受験番号が掲示
⇒法務省のホームページに合格者の受験番号が掲載
⇒合格者本人に筆記試験合格通知書(口述試験受験通知書)が郵送
Ⅰ 試験形式
各自、指定された時間に1人ずつ2人の試験官に口述で回答を求められます。
Ⅱ 試験科目
・不動産登記法
・商業登記法
・司法書士法
・司法書士の業務を行うに必要な一般常識
Ⅲ 所有時間
1人あたり15分程度
※仮に、「筆記試験」には合格し、「口述試験」で不合格だったとしても、翌年の「筆記試験」は免除になります。
⇒筆記試験の管轄法務局・地方法務局に掲示
⇒法務省のホームページに合格者の受験番号が掲載
⇒合格者の名前が官報に公示。 司法書士試験合格者証が交付
記述式について(不動産登記法・商業登記法)
司法書士業務を遂行するための「実体法」「手続法」についての『法的知識』の有無を問われる。
具体的には、ほとんどの問は5肢択一問題マークシート方式。
それら『法的知識』を使って、実際に法的問題を解決することができるか否かの『法的スキル』の有無を問われる。
具体的には、依頼人からの依頼内容や登記記録その他の書面を見て、読み解き『法的知識』を使って申請すべき「登記申請書」を作成する。さらには、不動産登記・商業登記各々約1時間以内に「登記申請書」を書き上げ、法的問題を解決できなければならない。
つまり、「総合問題」&「応用問題」としての位置づけのいわば、実技試験。
不動産登記法/記述式の概要
◆問題文の設定としては、例えば「司法書士の法務花子さん」が登場し、そこへ”「依頼人」が「必要書類」を持ってきて不動産登記に関する登記申請の代理を依頼する”というような設定になっています。
①現在の不動産の登記記録
②「各種契約書」「住民票」「戸籍謄本」「審判書」「領収書」「配達証明書」など、登記の現場で実際に扱われている書面(いわゆる別紙)
これらの①~③の書類を検討し、「不動産の登記記録」を最新のものに書き換えるための「申請書」を、ストーリー上登場する「司法書士」に成り代わり、作成していきます。
そして、その「作成すべき申請書」を「解答用紙」に書くという構成です。
また、ストーリー上登場する「依頼人」への「アドバイスやその理由」を解答したり「別パターンの依頼」が示され、「その申請ができるかできないか」を「その理由と共に解答せよ」というような問題文もあります。
◆不動産登記法/記述式で、かなり重要な部分とされているのが、申請の順序です。

思いっきり余談ですが・・・
記述式試験問題を見てて、毎回思うんです。
「この問題文に出てくる司法書士さん、どんだけ儲けるねん!」
ちなみに、現実世界なら、例えば「抵当権抹消登記 1件」で10万円以上は取られます。
この問題文司法書士さん、不動産登記だけでも、毎回、5~7件の依頼受けてますよねw
これだけは言える。問題文に出てくる司法書士は、めちゃくちゃ儲けてますw
商業登記法/記述式の概要
◆問題文の設定としては、ストーリー上登場する「とある会社の代表者」が「司法書士」のところへ「必要書類」を持ってきて商業登記に関する「書類作成」など登記申請の代理を依頼する”というような設定になっています。
①現在登記されている会社の登記記録
②「株主総会議事録」「取締役会議事録」「種類株主総会議事録」「定款の一部抜粋」「株主リスト」など
これらの①~③の書類を検討し、「会社の登記記録」を会社の決定にしたがって最新のものに書き換えるための「申請書」を、ストーリー上登場する「司法書士」に成り代わり、作成していきます。
そして、その「作成すべき申請書」を「解答用紙」に書くという構成です。
また、「必要書類」の中には、例えば「決議要件」をクリアーしていない等の適法でないものも含まれている場合もあるので、それを選別して除外する作業も必要となります。
このように、「記述式」とは「長文」を読み解き、「必要書類」からどのような登記申請が必要なのか?の判断を、”いかに速く・正確”に解答できるかを試されるもので、「実務的」な「即戦力」が要求される試験といえると思います。



以上が、司法書士試験についての概要でした。