「連帯債務」部分に沿ったYouTube動画を作成しました。記事と併せてご視聴ください。
今回の記事は、
00 相対効と絶対効とは?
01 連帯債務
a.連帯債務の絶対効・相対効
b.連帯の免除
c.連帯債務の免除と連帯債務者間での求償権
02 不可分債権・不可分債務の絶対効
a.不可分債権
b.不可分債務
03 連帯債権
a.連帯債権の絶対効・相対効
01 連帯債務
a.連帯債務の絶対効・相対効
b.連帯の免除
c.連帯債務の免除と連帯債務者間での求償権
02 不可分債権・不可分債務の絶対効
a.不可分債権
b.不可分債務
03 連帯債権
a.連帯債権の絶対効・相対効
・・・についてを、イラスト付きでわかりやすく解説しています。
00 相対効と絶対効とは?
相対効とは、「連帯債務者の1人に生じた事由」は、他の債務者に影響を及ぼさないことをいいます。
絶対効とは、「連帯債務者の1人に生じた事由」が、他の債務者にも、影響することをいいます。
絶対効とは、「連帯債務者の1人に生じた事由」が、他の債務者にも、影響することをいいます。
a.連帯債務の相対効-イメージ図
連帯債務の相対効には、請求・時効・免除があります。
【事例-連帯債務の相対効 ①請求】
債権者Xが、連帯債務者のうちの1人債務者Aに対して「請求」をしても、他の連帯債務者B,Cには、影響を及ぼしません。
「請求」は、相対的にしか効力を及ぼさないからです。
「請求」は、相対的にしか効力を及ぼさないからです。

b.連帯債務の絶対効-イメージ図
連帯債務の絶対効には、弁済・混同・更改・相殺があります。
【事例-連帯債務の絶対効 ①弁済】
連帯債務者のうちの1人である債務者Aが、債権者に対して、債務全額の3,000万円を弁済しました。
すると、他の連帯債務者B,Cの債務も消滅しました。
「弁済」は、絶対的にみんなに効力を及ぼすからです。
すると、他の連帯債務者B,Cの債務も消滅しました。
「弁済」は、絶対的にみんなに効力を及ぼすからです。

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01 連帯債務
ここでは、
a.連帯債務の絶対効・相対効
b.連帯の免除
◆絶対的連帯の免除
◆相対的連帯の免除
c.連帯債務の免除と連帯債務者間での求償権
b.連帯の免除
◆絶対的連帯の免除
◆相対的連帯の免除
c.連帯債務の免除と連帯債務者間での求償権
・・・ついてをイラスト付きでわかりやすく解説しています。
a.連帯債務の絶対効・相対効
連帯債務の絶対効は、弁済 混同 更改 相殺 です。
覚え方としては、「ベーコン買いそう!」です。
覚え方としては、「ベーコン買いそう!」です。
ベーコン買いそう!
弁済 混同 更改 相殺
弁済 混同 更改 相殺
連帯債務の絶対効と相対効をまとめた表は次のようになります。
絶 対 効 |
ベー:弁済(代物弁済・供託含む) |
コン:混同 | |
買い:更改 | |
そう:相殺
⇒相殺当事者が相殺を援用した場合▶相殺した分、全員債務を免れる。 |
|
相 対 効 |
請求(例:判決) |
時効 | |
免除 |
【相 殺】
援用権者である債務者が相殺を援用しない間は、その負担部分の限度において、他の連帯債務者は
債権者に対して「債務の履行を拒む」ことができる。
▼
他人の権利を援用するとか、「他人の権利をいじるのはダメだよ」というベクトルに向いた改正となりました。
b.連帯の免除
連帯の免除には、次の2つがあります。
・絶対的連帯の免除
・相対的連帯の免除
・相対的連帯の免除
◆絶対的連帯の免除
債権者が連帯債務者全員に対して、「連帯」を免除する場合には➡分割債務になります。
◆相対的連帯の免除
債権者が一人又は数人に対してのみ、「連帯」を免除すると、
➡「連帯の免除」された連帯債務者は、100万円分の分割債務となります。
➡他の連帯債務者は、依然として、300万円の連帯債務を負うことになります。
このことを、イラストであらわすと次のような感じになります。

c.連帯債務の免除と連帯債務者間での求償権
「連帯債務の免除」と「連帯債務間での求償権」の関係についてです。
1.まずは、債権者から「連帯債務者の一人」に対して「債務の免除」がされたとします。
(または、「連帯債務者の一人」が時効が完成した場合でも同様です)
(または、「連帯債務者の一人」が時効が完成した場合でも同様です)

▼
2.他の連帯債務者が、全額弁済をしました。
この場合は、連帯債務者Aが、全額弁済しました。

▼
3.この場合に、「全額弁済した他の連帯債務者」は、「免除を受けた連帯債務者」に対しても求償権を行使し、求償することができます。
全額弁済したAは、Cに対して求償できることはもちろんのこと、「免除を受けたB」に対しても求償することができます。

「連帯債務の免除」は相対効なので、一人の連帯債務者が免除を受けても、他の連帯債務者には関係ありません。
そして、全額弁済した連帯債務者としては、通常通り、求償することができます。
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02 不可分債権・不可分債務の絶対効
ここでは、
a.不可分債権
b.不可分債務
b.不可分債務
・・・についてを、イラスト付きでわかりやすく解説しています。
a.不可分債権
不可分債権は、「債権の目的」がその性質上、不可分である場合に限ります。
(⇒「意思表示による不可分債権」には定めを置いてません。)
(⇒「意思表示による不可分債権」には定めを置いてません。)
原則:相対効(他の不可分債権者に対しては効力を生じない)
例外:絶対効(他の不可分債権者にも効力が生じる)
例外:絶対効(他の不可分債権者にも効力が生じる)
◆不可分債権の弁済・請求
【不可分債権の弁済(代物弁済・供託を含む)】
債務者は、複数の債権者のうちの一人を選んで履行(弁済)すれば、債権は全て消滅します。
→債権が不可分だからです。
債務者は、複数の債権者のうちの一人を選んで履行(弁済)すれば、債権は全て消滅します。
→債権が不可分だからです。
例:売主 甲は、買主Bにトラックを引き渡せば、A,B,Cの債権が消滅します。

【不可分債権の請求(これに伴う時効完成猶予・履行遅滞)】
複数の債権者が誰でも単独で、自己に給付することを請求できます。
→債権が不可分だからです。
複数の債権者が誰でも単独で、自己に給付することを請求できます。
→債権が不可分だからです。
例:買主Aは、甲に対し「俺にトラックを引き渡せ」と請求できます。



このように、不可分な債権だからこそ、
・複数の債権者のうちの一人を選んで履行すれば、債権は全て消滅し、
・複数の債権者が誰でも単独で、自己に給付することを請求できます。
・複数の債権者が誰でも単独で、自己に給付することを請求できます。
b.不可分債務
不可分債務は、
・複数の債務者が、1個の不可分給付を目的とする債務を負います。
・債務の目的が、その ” 性質上不可分 ” である場合に限定されます。
・債権者は、「任意の一人」を選んで、全部の履行を請求することができます。
・債務の目的が、その ” 性質上不可分 ” である場合に限定されます。
・債権者は、「任意の一人」を選んで、全部の履行を請求することができます。
例:債権者である買主 甲は、不可分債務の債務者の一人Bを選んでトラックの引渡し請求できます。
→「トラックの引渡し債務」は、不可分債務だからです。
→「トラックの引渡し債務」は、不可分債務だからです。


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03 連帯債権
a.連帯債権の絶対効・相対効
連帯債権の絶対効は、弁済 混同 更改 相殺 請求 免除 です。
覚え方としては、「ベーコン買いそう!製麺コーナー」です。
覚え方としては、「ベーコン買いそう!製麺コーナー」です。
ベーコン買いそう!製 麺 コーナー
弁済 混同 更改 相殺 請求 免除
弁済 混同 更改 相殺 請求 免除
連帯債権は、
・同一内容の給付について、各自独立に全部の給付を請求できる債権です。
・1人に対する弁済があれば、他の債権者の債権も消滅します。
・債権の目的がその性質上「可分」である債権に限定されます。
(例:金銭債権)
⇒不可分である場合は『不可分債権』
・1人に対する弁済があれば、他の債権者の債権も消滅します。
・債権の目的がその性質上「可分」である債権に限定されます。
(例:金銭債権)
⇒不可分である場合は『不可分債権』
原則:相対効(他の連帯債権者に対しては効力を生じない)
例外:絶対効(他の連帯債権者にも効力が生じる)
例外:絶対効(他の連帯債権者にも効力が生じる)
・ベー:弁済(代物弁済・供託含む) |
・コン:混同 |
・買い:更改 |
・そう:相殺 |
・製 :請求(これに伴い時効完成猶予,履行遅滞) |
・麺 :免除 |
連帯債権のイメージとしては、こんな感じです。▼


まとめ
今回の記事は、
01 連帯債務
a.連帯債務の絶対効・相対効
b.連帯の免除
c.連帯債務の免除と連帯債務者間での求償権
02 不可分債権・不可分債務の絶対効
a.不可分債権
b.不可分債務
03 連帯債権
a.連帯債権の絶対効・相対効
a.連帯債務の絶対効・相対効
b.連帯の免除
c.連帯債務の免除と連帯債務者間での求償権
02 不可分債権・不可分債務の絶対効
a.不可分債権
b.不可分債務
03 連帯債権
a.連帯債権の絶対効・相対効
・・・についてでした。
民法/先取特権について、同じようなコマ漫画風のイラスト図解でわかりやすくまとめています▼
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