承諾を証する情報まとめ&登記原因証明情報

承諾を証する情報まとめ

・不動産登記令7条1項5号ハ
・66条の承諾書
・68条の承諾書

  令7条1項5号ハ 66条の承諾書 68条の承諾書
適用例 農地法の許可
を証する情報
共有物分割禁止
の定め
所有権の
更正or抹消
提供の要否 常に提供が必要
※無ければ申請は却下
【任意的】
あり→付記登記
ナシ→主登記
常に提供が必要
※無ければ申請は却下
原因日付
への影響
あり なし なし

不動産登記令7条1項5号ハ

実体上、この承諾書・許可書が“効力要件”となっている。
効力の発生を証するために要求される。

①常に提供が必要

提供できなければ、申請は却下される。

②原因日付に影響あり。(原則)

【例】農地法の許可
例えば売買の後に許可が到達したのであれば、
許可書の到達日が原因日付となる。 契約成立日ではない。
このように、原因日付に影響が出てくる。

農地法の許可
区分地上権設定で、
 ・その設定前から利用権を有する者(ex:地上権者)
 ・その使用収益権を目的とする権利を有する者(ex:その地上権に抵当権を有する者)
・・・の承諾
根抵当権の「全部」「分割」「一部譲渡」に対する設定者の承諾
◆抵当権の順位変更(ex:順位が下がる者の「転抵当権者」)
◆根抵当権の極度額変更(ex:極度額増額の際の後順位の担保権者)
◆根抵当権の分割譲渡に対する転抵当権者
  (分割された根抵当権に対しては、転抵当の効力は及ばないので)
・・・の利害関係人の承諾
根抵当権の共有者の権利移転のときの「他の共有者」の同意
「工場財団に属する不動産」を目的とする「賃借権設定」に対する「抵当権者」の同意
「工場財団目録」の記載事項の変更登記に対する「抵当権者」の同意
不在者財産管理人の処分行為に対する「家庭裁判所の許可」
相続財産管理人の処分行為に対する「家庭裁判所の許可」
破産管財人の処分行為に対する「裁判所の許可」
成年被後見人の「住居用の不動産」を処分する場合の
(売買のみならず、賃貸借、賃貸借の解除、抵当権設定)「家庭裁判所の許可」
ex:職務代行者(会社法)が、登記義務者として、贈与を原因に所有権移転登記を申請する場合の
「裁判所の許可」
ex:ある取締役が業務停止を受けてその間の日常の業務を行うのが『職務代行者』であるが、
  非常務を行うとなると、裁判所の許可が必要
「賃借権の先順位抵当権に優先する同意」の登記での、
・先順位抵当権者の同意
・先順位抵当を目的とする権利者(eg:転抵当権者)の承諾
権利能力なき社団「地縁団体」の「法人格取得の認可」

③原因日付に影響しないもの

無ければ申請は却下にはなるものの、この承諾情報が揃った日が「原因日付」となるわけではなく、「契約日」となり、原因日付は変わってはこない(=原因日付に影響はない)。

【例】

未成年者に対する親権者の同意
被保佐人に対する保佐人の同意
会社の利益相反のところで、「取締役会議事録」「株主総会議事録」等
賃借人による「賃借権の譲渡」or「転貸」に対する「賃貸人」の承諾

66条の承諾書

任意的-無くても申請が却下されるわけではない
※無くても効力は発生し、原因日付にも影響しない。

●変更登記

共有物分割禁止の定め

     ↓
持分上の抵当権者の承諾書

あり なし
付記登記 主登記

68条の承諾書

なければ申請は却下される
※常に必要
※原因日付には影響しない。

所有権の更正登記
所有権の抹消登記

登記原因証明情報が不要な場合

原則として「登記原因証明情報」は必要だが、例外として以下の場合には、提供不要

a.所有権保存登記(敷地権付区分建物の74条2項保存は除く)
b.処分禁止の登記(仮処分)に後れる登記の抹消

c.混同で登記記録上、権利消滅が明らかな場合

  ex:抵当権者が所有権を取得して、その「所有権移転登記」
    が入っている場合、混同が生じていることは登記記録から
    明らかなので、それ以上に登記官に証明する必要がない。