職権登記・嘱託登記・申請による抹消登記

職権登記&嘱託登記

1.登記官による職権登記

登記官による職権抹消

登記申請する場面登記官による職権抹消される登記
(令3年-問14 肢ウ)
①抵当権設定登記
②付記で
例:○○が○○となると抵当権は消滅する
というような「抵当権消滅に関する付記」がある
③定めにより、抵当権が消滅した
「抵当権消滅に関する付記」登記は、
登記官による職権抹消
(令3年-問14 肢ア)
起業者が単独でする土地の収用による所有権移転登記の申請
収用によって消滅した抵当権設定の登記
起業者からの収用による所有権移転
の登記申請
裁決手続の開始の登記
①処分禁止の登記がされた後、
②仮処分債権者が「仮処分債務者を登記義務者とする所有権移転の登記」を申請する場合に、
③「処分禁止の登記に後れる登記の抹消」を
単独で申請した場合
ex:後れる 所有権,抵当権,賃借権は、
「仮処分による失効」を原因として申請で抹消する。
処分禁止の登記
ex:
『〇番仮処分登記抹消』
仮処分の目的達成により 年 月 日登記
・・・というように職権抹消される。
(平成25-19肢オ)
①地上権の設定の登記請求権を保全するため、
②処分禁止の仮処分の執行としての、
「処分禁止の登記」&「保全仮登記」がされた不動産
          ▼
「保全仮登記に基づく本登記」がされた場合
処分禁止の登記
ex:
『〇番仮処分登記抹消』
仮処分の目的達成により 年 月 日登記
・・・というように職権抹消される。
(平成27-18肢ア)
①所有権登記名義人をAの単有名義から、
②A・B共有名義とする更正登記された場合に
③当該土地に「Cを登記名義人とする地上権設定」登記がされている場合
Cを登記名義人とする地上権設定登記

 

地上権はA持分のみを目的として存続することは
できないので、登記官により職権抹消される

「買戻権の行使」による「所有権移転登記」が
申請された場合
買戻し特約の登記

 

※注:所有権移転登記じたいを抹消する場合に
「買戻し特約」も抹消するケースでは、
申請によらなければならない

①賃借権について転貸の登記がされている場合
②転借人の承諾を証する情報等を提供し、
「賃借権設定の登記」を抹消したとき
転貸の登記
(平成21-16肢3)
1番抵当権から「順位譲渡」を受けた「2番抵当権
の登記」が抹消された場合
1番抵当権に付記された
「順位譲渡」の登記

登記官によって登記されるもの

 登記官によって登記される
①表題登記がない不動産について、
②嘱託により「処分の制限の登記」が
される場合
前提として、
表題登記及び所有権保存の登記
「地役権設定」の登記を申請した場合「要役地」についての登記
「信託財産に属する不動産」について、
権利の移転・権利の変更
信託の変更登記
根抵当権の分割譲渡の登記を申請した
場合
原根抵当権の極度額の変更の登記
新築工事の先取特権保存の登記を申請
した場合
表題部&甲区への記録
※所有権保存登記ではない!
①所有権更正
②持分抵当権抹消
(持分抵当権の更正)
③及ぼす変更登記
①甲区2番A単独名義の所有権
②乙区1番B名義の抵当権設定
③甲区2番が、AB共有名義に更正された
④乙区1番抵当権は、登記官の職権により
A持分抵当権に更正される
⑤その後契約で所有権全部に及ぼす場合、
1番抵当権の効力を所有権全部に及ぼす変更(付記)

買戻し特約

買戻権の行使『所有権を目的として設定された買戻権』に後れる権利の登記
⇒ex:買主が設定した用益権・担保権消滅する。

共同申請 『年月日買戻権行使による所有権移転』
買戻権行使により「所有権移転登記『年月日買戻』」がされた場合、
『買戻権』の登記は登記官の職権抹消
所有権移転登記

買戻権
の両方を抹消する
共同申請
買戻し特約の登記を抹消するとき、
買戻権者の住所に変更があっても

所有権以外の権利の抹消→登記名義人住所変更
省略できる。
買戻特約の
原因日付
・所有権移転の時期は支払い日であったとしても
買戻特約の登記原因日付は「契約日」

地役権-要役地・承役地

乙土地を承役地とし、
Cを地役権者とする地役権設定登記
【要役地】
要役地での「地役権設定」登記
⇒登記官の職権で登記される。
地役権設定登記の登録免許税承役地の不動産の個数1個
金1,500円
【特約】
地役権は要役地の所有権とともに移転
しない旨の定め
①要役地の所有権移転があった
②地役権は消滅する

 

〇番地役権抹消
〇〇年〇〇月〇〇日 要役地の所有権移転
権利者:承役地の所有権名義人
義務者:従前の要役地の所有権名義人
(地役権者であったもの)
※要役地の新所有者は地役権者とはなっていない

地役権設定登記の抹消
における、
要役地の利害関係人
【要役地】
地役権設定登記に後れる登記
ex:抵当権,差押え,所有権に関する仮登記
→「要役地が地役権の便益を受けることを前提とした権利」で、地役権が消滅すると「要役地の担保価値」が減少し、不利益を被る立場にある

登記上の利害関係を有する第三者

処分禁止の登記

所有権所有権以外の
権利の移転・抹消
所有権以外の
権利の保存・設定・変更
甲区に
処分禁止の登記
乙区に
処分禁止の登記
・甲区に処分禁止の登記
・乙区に保全仮登記

甲区 処分禁止の仮処分 A
乙区 地上権設定登記請求権
保全仮登記 A
保全すべき登記請求権の登記と同時に
「処分禁止の登記」に後れる登記を抹消
できる
①保全すべき登記請求権が
不動産の使用収益する権利
②後れる登記が
不動産の使用収益する権利
or
その権利を目的とする権利

仮登記の本登記と同時に
後れる登記を抹消できる。

 

保全すべき請求権が
抵当権設定だったら、
後れる登記抹消できない
【「処分禁止の登記」の抹消】

 

「処分禁止の登記」に後れる登記を抹消申請
があった場合には、
⇒登記官の職権抹消

「処分禁止の登記」に後れる登記を抹消申請
なかった場合には、
⇒仮処分債権者の申立てにより、
裁判所書記官が嘱託

登記官の職権抹消

 

後れる登記の抹消の有無に
かかわらず、
仮登記の本登記が入ってい
れば仮処分効力を援用した
ことは明らかだから。

2.嘱託登記

 嘱託登記される
(令和3-14肢イ)
①土地の強制競売の買受人が代金を納付した
②所有権への差押えの登記の抹消の嘱託
裁判所書記官は、
①買受人への権利移転の登記
②差押えの登記の抹消(←ここまでが第1欄)
③差押えに後れる「使用収益しない不動産質権」
の抹消
・・・について嘱託しなければならない
(平成27-18肢オ)
①「強制競売の開始決定」に基づく「差押え」の登記がされた土地について、
②差押えに後れる「賃借権設定登記」がされている場合に、
③買受人が代金を納付したとき
裁判所書記官は、
①買受人への権利移転の登記
②差押えの登記の抹消
③差押えに後れる賃借権設定登記
の抹消
・・・について嘱託しなければならない
①「強制競売による売却」を登記原因とする
「所有権移転の登記」が嘱託された場合、
②「差押債権者の差押え」の登記後にされた
地上権設定登記
「差押えの登記」後にされた「地上権設定登記」
は、書記官の嘱託により抹消される
(平成25-19肢ア)
①「滞納処分による差押え」がされている不動産
②その「公売処分」がされ、当該公売処分による「所有権移転の登記」がされた場合に、
③差押えの後に登記された抵当権設定登記
官庁又は公署は、公売処分をした場合には
登記権利者の請求があったときは遅滞なく
①公売処分による権利の移転登記
②「公売処分により消滅した権利」の登記の抹消
③「滞納処分に関する差押え」の登記の抹消
について嘱託しなければならない
(平成25-19肢エ)
債務者(個人)に係る破産手続開始決定
の登記がされた不動産について、
破産管財人が任意売却した場合
裁判所書記官は、破産管財人の申立てにより
「破産手続開始」の登記の抹消を嘱託しなけれ
ばならない

3.申請による抹消

 申請により抹消する
(令和3-14肢エ)
①元本確定前の根抵当権一部移転
つまり根抵当権の共有状態
②根抵当権の共有者間の優先の定め
③「根抵当権一部移転登記」の抹消
「根抵当権の共有者間の優先の定め」は申請により抹消しなければならない
(平成27-18肢エ)
「不動産の使用or収益をする権利」につき
保全仮登記に基づく本登記を申請する
場合
同時に申請するときに限り、仮処分
債権者は単独で、仮処分に後れる
所有権以外の使用or収益をする権利
又はその権利を目的とする権利の登記
の抹消を申請できる
(平成21-16肢5)
買戻特約の付記のある所有権移転登記
を抹消する場合
所有権移転登記の抹消と同時に
又はこれに先立って、申請により
「買戻し特約」の登記を抹消しなけ
ればならない
(平成21-16肢2)
確定前の根抵当権について、
根抵当権者AからBへ一部移転登記を
するとともに「優先の定め」の付記が
されている場合に、その後「一部移転」
登記が抹消されたとき
「優先の定め」の付記の抹消は
申請によって抹消しなければならない
(平成21-16肢4)
1番抵当権から2番抵当権への順位放棄
の登記がされた後、順位変更の登記が
された場合
「順位放棄」の登記の抹消は
申請によって抹消しなければならない

時効取得(原始取得)により抵当権を抹消

A所有の甲土地に、地上権Bと抵当権Cとが登記されている。
Yが甲土地につき、時効取得し、所有権移転登記を申請する場合、
地上権や抵当権の登記の抹消は、申請による。
1.所有権保存
1.地上権設定
1.所有権保存
1.地上権設定
 2.抵当権設定
2.所有権移転
  年月日時効取得
    
2.抵当権設定
   1番地上権抹消
 年月日所有権の時効取得
   2番抵当権抹消
 年月日所有権の時効取得

買戻し権行使により買戻特約の登記後の権利の抹消

A所有の甲土地が、Bへの所有権移転登記がなされ、同時に、
Aの買戻特約の付記がされている。
その後、抵当権設定登記Cがされた。
Aの買戻権の行使による所有権移転登記がされた。
買戻特約の登記後の地上権や抵当権の登記の抹消は、申請による。
1.所有権保存
1.抵当権設定
1.所有権保存
1.抵当権設定
2.所有権移転
 2.所有権移転
2.1番抵当権抹消
年月日買戻権行使による所有権移転
 権利者 A
 義務者 C
付記1 買戻特約
付記1 買戻特約
 
   3.所有権移転
 年月日買戻権行使
    A
 

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