処分制限の登記

所有権に関する処分の制限

甲区に処分禁止の登記

「保全すべき登記請求権」の登記と同時に
「処分禁止の登記」に「後れる登記」を抹消することができる。

甲区
所有権移転 所有者 B
処分禁止の仮処分 原因 年月日〇〇地方裁判所仮処分命令
債権者 
所有権移転 原因 年月日売買
所有者 C

                 

甲区
所有権移転 所有者 B
処分禁止の仮処分 原因 年月日〇〇地方裁判所仮処分命令
債権者 
所有権移転 原因 年月日売買
所有者 
4番所有権抹消 原因 仮処分による失効
所有権移転 原因 年月日売買
所有者 
3番仮処分登記抹消 仮処分の目的達成により 年 月 日登記

※青い文字:登記官の職権抹消

後れる登記でも抹消できない登記

「2番付記1の仮処分の登記」の前に「設定登記された抵当権」の登記名義人を申立人とする
「競売開始決定に係る差押え」登記を抹消することはできない。

所有権保存
   A
抵当権設定
  X     ①

 

付記1

所有権移転登記請求権
仮登記
   B
   
処分禁止の仮処分
   B    ②
差押え
(競売開始決定に係る差押)
    X    ③
   

処分禁止の登記は誰が抹消するか?

処分禁止の登記に後れる登記の抹消申請
があった場合
登記官の職権により「処分禁止の登記」
抹消される。
処分禁止の登記に後れる登記の抹消申請
がない場合
仮処分債権者の申立てにより、
裁判所書記官嘱託抹消する。

所有権以外の権利の移転・抹消の処分の制限

「保全すべき登記請求権」の登記と同時に
「処分禁止の登記」に「後れる登記を抹消」することができる。

甲区                 乙区

1 所有権保存
   A

1

抵当権
2 所有権移転
   B

2

 

 

抵当権移転請求権保全仮登記
   C
    処分禁止の仮処分       

処分禁止の登記は誰が抹消するか?

処分禁止の登記に後れる登記の抹消申請
があった場合
登記官の職権により「処分禁止の登記」
抹消される。
処分禁止の登記に後れる登記の抹消申請
がない場合
仮処分債権者の申立てにより、
裁判所書記官嘱託抹消する。

所有権以外の権利の保存・設定・変更の処分の制限

担保権等(不動産の使用・収益しない)

「抵当権設定仮登記」を保全するための「処分禁止の仮処分」の
登記がされた場合、仮処分債権者は「保全仮登記に基づく本登記」は申請
できるが、仮処分に後れる登記を単独で抹消することはできない。
            ▼
「抵当権」は「不動産の使用・収益する権利」ではないから。

甲区                  乙区

所有権保存
   A

 

 

抵当権設定保全仮登記
(甲区3番仮処分)
   C
抵当権設定(仮登記の本登記)
   C       ※1
所有権移転
   B
抵当権設定 (←抹消できない)
   D
処分禁止の仮処分
(乙区1番保全仮登記)
   C
   
※1「保全仮登記の本登記」により、仮処分債権者が仮処分の効力を
  援用したことは登記官に明らかなので、「処分禁止の登記」は
  登記官の職権により抹消される。

不動産の使用・収益をする権利

①「保全すべき登記請求権」が『不動産の使用・収益する権利』で、かつ、
②後れる登記が、
  ・『不動産の使用・収益する権利』
  ・『不動産の使用・収益する権利』を目的とする権利
    ex:地上権を目的とした抵当権
           ▼
後れる登記を抹消することができる。

所有権保存
   

 

 

地上権設定保全仮登記
(甲区3番仮処分)
   A
余 白
所有権移転
   B

付記1号

地上権設定  (←抹消できる)
   C
2番地上権抵当権設定 (←抹消できる)
   D
処分禁止の仮処分
(乙区1番保全仮登記)
   A
   

                   ▼

 

 

 

地上権設定保全仮登記
(甲区3番仮処分)
   A
所有権移転
   B
地上権設定
   A
処分禁止の仮処分
(乙区1番保全仮登記)
   A

付記1

地上権設定
   
3番仮処分登記抹消(←職権抹消) 2番地上権抵当権設定
   
   

2番地上権抹消
原因 仮処分による失効
   

2番地上権抵当権抹消
※1「保全仮登記の本登記」により、仮処分債権者が仮処分の効力を
  援用したことは登記官に明らかなので、「処分禁止の登記」は
  登記官の職権により抹消される。
後順位の使用・収益する権利として抹消できる権利
地上権
永小作権
賃借権
後順位の使用・収益する権利としては抹消できない権利
区分地上権
不動産質権
地役権