【2023年更新】持分会社の登記についてのまとめ表特集

持分会社の登記

持分会社の登記について、

01 設立の登記事項pointまとめ表
02 設立登記の添付書面pointまとめ表
03 社員の加入の添付書面pointまとめ表
 a.新たな出資による社員の加入
 b.持分譲渡による社員の加入
04 持分会社の種類の変更の添付書面まとめ表
05 資本金の額の減少まとめ表
 a.合同会社での資本金の額の減少
06 持分会社・株式会社の解散事由 比較表
07 清算人の登記手続きまとめ表
08《比較》株式会社が持分会社となる
09 【暗記ツール】社員に関する変更・資本金減少まとめ表のスクショ用画像
・・・など、持分会社に関する覚えておくべきポイントを表にまとめてみました。
スポンサーリンク

01 設立の登記事項pointまとめ表

持分会社の設立の際の登記事項を、ポイントだけまとめた表を作成しました。

合名会社・社員の氏名・住所
・代表者の氏名
合名会社を代表しない社員がある場合のみ登記する。
合資会社・社員の氏名・住所
・代表者の氏名
合名会社を代表しない社員がある場合のみ登記する。
・社員が「有限責任社員」or「無限責任社員」の別
・有限責任社員が既に履行した出資の価額
合同会社・業務執行社員の氏名(※株式会社/取締役の氏名)
・代表社員の氏名・住所(※株式会社/代表取締役の氏名・住所)
・資本金の額

 

【平成27問32肢ア】
合名会社の設立の登記を申請する場合において、当該合名会社の社員が1名であるときは、代表社員の氏名又は名称は登記すべき事項ではない。

02 設立登記の添付書面pointまとめ表

持分会社の設立登記の際の「添付書面」についてポイントだけをまとめた表が次のようになります。

 合名会社合資会社合同会社
a.定款
b.有限責任社員が既に履行した出資の価額を証する書面
c.出資に係る払込み及び給付を証する書面
d.資本金の額の計上に関する証明書(※1)
※1
合同会社の場合の「資本金の額の計上に関する証明書」は、「金銭のみ」の場合は不要です。
 

03 社員の加入の添付書面pointまとめ表

社員の加入には、次の2つのケースがあります。

・新たな出資による社員の加入
・持分譲渡による社員の加入
この2つのケースの「社員の加入」についての添付書面をポイントのみまとめた表を作成しました。

a.新たな出資による社員の加入

「新たな出資による社員の加入」について、合名会社・合資会社・合同会社の比較表は次のようになります。

合名会社合資会社合同会社
①総社員の同意書①総社員の同意書①総社員の同意書
 ②出資に係る払込み又は
給付があったことを証する書面
※有限責任社員が加入した場合
②出資に係る払込み又は
給付があったことを証する書面
 増加する資本金の額につき、
③業務執行社員の過半数の一致を証する書面
④資本金の額の計上に関する証明書

b.持分譲渡による社員の加入

「持分譲渡による社員の加入」について、「原則」と「業務執行でない有限責任社員の持分譲渡による社員の加入」の比較をまとめた表が次のようになります。


新たな出資による社員の加入

①総社員の同意書







原則①総社員の同意書
②持分の譲渡契約書
「業務執行でない有限責任社員」の持分譲渡による社員の加入①業務執行社員の全員の同意書
②持分の譲渡契約書

③定款

譲渡された持分が業務を執行しない社員に係るものであることを証する書面

変更前の定款

04 持分会社の種類の変更の添付書面まとめ表

持分会社が、種類の変更する場合の添付書面についてまとめた表が次のようになります。

定款変更合名会社・定款
・総社員の同意書
合資会社・定款
・総社員の同意書
・有限責任社員が既に履行した出資の価額を証する書面
・社員の加入を証する書面
合同会社・定款
・総社員の同意書
・出資に係る払込み及び給付の完了を証する書面
・業務執行社員の過半数の一致を証する書面
・資本金の額の計上に関する証明書
法律上当然
の効果
合資会社から
合同会社へ
・定款
・総社員の同意書
・資本金の額の計上に関する証明書

05 資本金の額の減少まとめ表

持分会社での資本金の額の減少について、ポイントをまとめた表が次のようになります。

合名会社債権者異議は不可①損失てん補のため
②「出資の払戻し」or「持分の払戻し」のため
合資会社債権者異議は不可
合同会社債権者は、資本金の額の減少について、異議を述べることができる
合名会社・合資会社には、無限責任社員がいるので、資本金の額の減少をしても、債権者は異義を述べることはできません。

逆に、合同会社の場合には、有限責任社員しかいないので、株式会社と同様に、債権者は異義を述べることができるというわけです。

a.合同会社での資本金の額の減少

合同会社での資本金の額の減少については、有限責任社員しかいないので、持分会社での資本金の額の減少の中でも、覚えるべきポイントがいくつかあります。
それをまとめた表が次のとおりです。

①退社する社員への持分の払戻し退社の事実を証する書面
②社員への出資の払戻し社員全員の同意を証する書面
③損失のてん補にあてる
・業務執行社員の過半数の一致を証する書面

・債権者保護手続を証する書面

・資本金の額の計上に関する証明書(※常に添付)
・株式会社での「資本金の額の減少」は『登記記録から明らか』なので不要となる。
・合同会社での「資本金の額の減少」では、常に添付する必要がある。

06 持分会社・株式会社の解散事由 比較表

持分会社と株式会社の「解散事由」についての比較をまとめた表が次のようになります。

持分会社株式会社継続できる?
定款で定めた存続期間の満了継続 可
定款で定めた解散事由継続 可
総社員の同意株主総会/特別決議継続 可
社員が欠けたこと
合併により消滅する 
破産手続開始決定 
解散命令 or 解散判決 
※1休眠会社のみなし解散 
※1
持分会社には、そもそも「任期」というものがないので、株式会社の『12年以上登記がなければ「休眠会社」扱い』というものが、ありません。

07 清算人の登記手続きまとめ表

持分会社での清算人の登記手続についてまとめた表が次のようになります。

 定款就任承諾書
業務執行社員
(法定清算人)
定款で定めた者
業務執行社員の過半数で選任された者
※1
裁判所で選任された者
(選定決定書)
※1
(業務執行)社員の過半数の一致があったことを証する書面

08《比較》株式会社が持分会社となる場合

株式会社が持分会社となるケースは、次の2つがあります。

・株式会社が持分会社へ「組織変更」する場合
・株式会社が持分会社に「吸収合併」される場合
・・・の2つです。
 
【組織変更したことによって、株式会社から持分会社となった場合】A社→A社

たとえ種類株式発行会社でも、「総株主の同意」が必要です。
【持分会社に吸収合併され、株式会社が持分会社となった場合】A社→B社

種類株式発行会社で「対価が持分」の場合には、「総株主の同意」が必要です。

社員に関する変更・資本金減少まとめ表(スクショ用)

暗記ツールとして、各まとめ表のスクショ用画像を作成しました。

以上、今回の記事は、持分会社の登記についてのまとめ表特集でした。

タイトルとURLをコピーしました