種類株式発行の登記-譲渡制限種類株式

《参考》>>『会社法>まとめ表>種類株主総会の決議等』 

    >>『商業登記>発行する全部の株式の内容についての登記>譲渡制限』

種類株式の追加・既発行の種類株式の内容の変更

  定款変更決議 会社111
種類株主総会決議
(設定する)
会社322Ⅰ
種類株主総会決議
(ある種類の株主に損害)
①剰余金の配当

株主総会の特別決議

 

種類株主総会
  の特別決議

②残余財産の分配  
③議決権制限  
④譲渡制限 種類株主総会
の特殊決議
⑤取得請求権  
⑥取得条項付 種類株主全員
 の同 意
⑦全部取得条項付 種類株主総会
の特別決議
⑧拒否権付
 (黄金株)
 
⑨取締役等選任権  

譲渡制限種類株式

①新たに発行すべき種類株式として「譲渡制限種類株式」を追加する場合
 ⇒「定款変更」のための「株主総会/特別決議

「種類株式発行会社」が、『既発行』のある種類の株式の内容として、
    譲渡制限の定めを『設定』する場合

 ⇒「定款変更」のための「株主総会/特別決議
          +
    「種類株主総会/特殊決議

甲種類 譲渡制限を設定していく
乙種類 取得対価が当該「甲種類」とされている「取得請求権付株式」の種類株主
丙種類 取得対価が当該「甲種類」とされている「取得条項付株式」の種類株主

         ▼ この場合には、
『甲種類』『乙種類』『丙種類』株主を構成員とする「種類株主総会/特殊決議」も必要となる。

③変更(拡大・縮小)・廃止
 すでに、譲渡制限の定めがあって、それを変更・廃止していく場合には、
 ⇒「株主総会/特別決議のみ

定款で当該種類株主総会の決議を不要とすることは、できない

⑤当該定款の定めを設けるにあたり、反対株主は『株式買取請求権』を行使できる。

⑥「譲渡制限株式となる種類株式」を目的とする「新株予約権」を有する者も
  自己の「新株予約権」の買取請求OK

決議まとめ

特殊決議 a.新たに譲渡制限の定めを置く場合
b.組織再編
  例えば「合併」で「消滅会社」の方ではこれまで「譲渡制限」は
  全くなかったが、今回の「合併」により「存続会社」からの「合併対価」として
  「譲渡制限株式」が交付された場合
         ▼
  「消滅会社」の方での承認決議は『株主総会/特殊決議』
  ⇒自分たちの株式で新たに「譲渡制限」を設定されるのと同じ場面だと捉える
特別決議 a.一定の場合に、承認したものとみなす旨等を定款に定める場合
b.承認機関に関する別段の定めを定款に定める場合

ある種類の株主に損害を及ぼすおそれがある場合

⑦上記「①追加する」場合と「②設定する」場合の「定款変更」に際し、
 ある種類の株主に損害を及ぼすおそれがある場合
 ⇒「種類株主総会/特別決議」(会社法322Ⅰ)

添付書面 種類株主総会議事録


a.上記①の既発行のある種類の株式の内容として、譲渡制限の定めを設定する場合

  (会社法111の種類株主総会の決議を要する場合)
  ⇒「種類株主総会/特別決議」(会社法322Ⅰ)は不要!

 b.種類株主総会で議決権を行使することができる種類株主がいない場合
  ⇒種類株主総会の決議は不要!

 c.定款で当該種類株主総会の決議を不要とすることは、できない

譲渡の承認について

承認の要否

必要 不要
競売 包括遺贈
譲渡担保 質入れ
精算中の会社 名義書換え

新株予約権or新株予約権付社債が発行されている場合

新株予約権等の目的である株式に「譲渡制限」が付けられる場合に
新株予約権者や社債権者は、株主総会での議決権行使ができない
          ▼
「譲渡制限のない株式」を取得できると期待している新株予約権者等の
不足の損害を考慮し、
          ▼
新株予約権を有する者には「新株予約権」の買取請求が認められる

譲渡する際の「承認機関」

原則

取締役会設置会社 取締役会
取締役会非設置会社 株主総会/普通決議

【注意】

①「指名委員会等設置会社」では「執行役」への委任は不可!

②「取締役」が「譲渡当事者」である場合、
 「譲渡人」「譲受人」のいずれの場合でも「特別利害関係人」に該当し、
 「取締役会」の議決権を行使できない

③「譲渡人」たる「株主」は「特別利害関係人」に該当するが、しかし
 株主総会では
議決権行使できる

例外

a.定款で別段の定めができる

ex:取締役会設置会社でも、あえて「株主総会」を承認機関とする
           ▼

ただし、「取締役会設置会社」でこのように定めることができるのは、
「非公開会社」に限られる。

【理由】
譲渡等承認請求の日から「2週間以内」に『承認するか否かの決定通知』がされなかった
場合には、原則的には「株式会社が譲渡等の承認をする決定」をしたものとみなされる
               ▼
「公開会社」では、「2週間前」には「招集通知」の発送が必要であり、仮に
「招集手続」の省略をしようとするなら「株主全員の同意」が必要となってくる。
               ▼
「譲渡人たる株主」が「招集手続」の省略に同意しなければ、その譲渡は必ず承認されること
になってしまい、譲渡制限制度が無意味なものになってしまうので。

株券提供公告

これまでの「譲渡制限の旨が記載されてない株券」を回収し、
「譲渡制限の旨が記載されている株券」と交換していく

添付書面 株券提供公告をしたことを証する書面

株券提供公告の要否

a.設定
b.変更 不要
c.廃止 不要

b.変更での例
株券発行会社において「譲渡承認機関」を「取締役会」から「株主総会」に
変更したことを内容とする登記の申請をする場合には、
「株券提供公告をしたことを証する書面」の添付は要しない