平成31(2019)年>記述式>不登法 ポイント解説

第1欄 事前通知・本人確認情報・本人確認の認証

登記識別情報を提供できないときには、次の3つの方法による。

事前通知 登記官は、登記義務者に対し
①当該申請があった旨 及び
②当該申請の内容が真実であると思料するときは2週間以内にその旨の申出をすべき旨を通知しなければならない旨
ーーーを通知する方法。
資格者代理人
による
本人確認情報
申請人が登記義務者であることを確認する本人確認情報を
提供する方法。
公証人
による
本人確認の認証
申請人が登記義務者であることを公証人が認証する方法

第2欄 数字相続or2回の相続登記

数字相続として1回の申請でいける場合

遺産分割協議がなされ、遺産分割協議書を提供できるとき。

【仮に数字相続だったケースで、遺産分割協議書を提供できる場合の申請書例】

登記の目的 所有権移転




原因日付 平成24年7月21日甲山友子相続 平成30年2月12日相続
上記以外の
申請事項
相続人(被相続人 甲山一郎)
  甲山 大介 

相続登記を2申請しなければならない場合

遺産分割協議が行われていないとき。

※平成31年試験では「父も母も遺言書ナシ」「遺産分割協議を行ってない」という設定だった。
 なので、2申請でしなければならない。

【遺産分割協議がなされていない場合の申請書例】(平成31年試験)

第2欄 1件目
登記の目的 所有権移転




原因日付 平成24年7月21日相続
上記以外の
申請事項
相続人(被相続人 甲山一郎)
 持分2分の1 亡甲山友子
       上記相続人 甲山 大介
   2分の1 甲山 大介 
第2欄 2件目
登記の目的 甲山友子持分全部移転




原因日付 平成30年2月12日相続
上記以外の
申請事項
相続人(被相続人 甲山友子)
 持分2分の1 甲山 大介 

第3欄 敷地権付区分建物の「建物の登記」と「敷地権の登記」

敷地権付き区分建物の「所有権」又は「担保権」に係る権利に関する登記は、
「敷地権である旨の登記をした土地の敷地権」の登記としての効力も有する。

第4欄 株式移転はスルーでOK

株式移転は(一瞬、新設合併と勘違いさせるような)トラップ。

[甲山大介から聴取した内容]の6で「(株)つぼみ銀行」と「(株)エール銀行」が
経営統合し「(株)さくらホールディングス」を完全親会社とする「株式移転」
があったとされている。

「株式移転」では株式のみが新たに新設された「完全親会社」に移転するが、
事業体は変わりなく、会社の権利義務には変動が生じない。
そして元々の会社は消滅せず、存在し続ける。

つまり「(株)つぼみ銀行」はただ単に「株主が入れ替わる」だけで会社の権利義務
には変動がないので、2番根抵当権の登記名義人は「(株)つぼみ銀行」のまま。
⇒「株式移転」は不登法における原因関係とはならない。

 

株式移転の解説図その1
株式移転の解説図その2

 

ちなみに、これが新設合併だったなら「(株)つぼみ銀行」と「(株)エール銀行」は消滅・解散し、
新たに「(株)さくらホールディングス」が新設され、
「(株)つぼみ銀行」の2番根抵当権は合併により「(株)さくらホールディングス」へ移転する。

仮に「新設合併」だったときの申請書例

登記の目的 2番根抵当権移転




原因日付 平成○○年○○月〇〇日 合併
上記以外
申請事項
根抵当権者(被合併会社 株式会社つぼみ銀行)
 株式会社さくらホールディングス

 

 

(株)つぼみ銀行本店移転による「2番根抵当権登記名義人住所変更」

①『別紙1-1(46ページ)甲区分建物の登記記録』と
 『別紙3(50ページ)(株)つぼみ銀行の履歴事項一部証明書(抜粋)』を見ると、
 平成30年9月3日に本店移転している。

平成31年試験問題-甲建物の登記記録一部-本店移転している

 

平成31年試験問題50ページ別紙3

②平成31年4月5日申請で、
 『原因日付:平成31年3月18日変更/2番根抵当権変更(極度額の変更)』の前提として、
 『原因日付:平成30年9月3日 本店移転/2番根抵当権登記名義人住所変更』を
 申請しなければならない。

登記の目的 2番根抵当権登記名義人住所変更




原因日付 平成30年9月3日本店移転
上記以外の
申請事項
変更後の事項
 本店 名古屋市中区神戸三丁目1番地
申請人 株式会社つぼみ銀行

 

登記の目的 2番根抵当権変更




原因日付 平成31年3月18日変更
上記以外の
申請事項
変更後の事項
 極度額 金2,000万円
権利者 株式会社つぼみ銀行
義務者 甲山 大介